肛門科 proctology
肛門に関するお悩みは、デリケートな問題だけに、なかなか相談しづらいと感じる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、早期の診断・治療が大切です。「これくらい大丈夫だろう」と自己判断せずに、気になる症状があればお気軽にご相談ください。
症状例
肛門の痛み・出血
排便時の痛みや出血 | 肛門周辺の持続的な痛み | 肛門から膿が出る |
肛門の腫れ・イボ
肛門周辺の腫れや膨らみ | 肛門からイボのようなものが出ている |
便通の異常
便秘や下痢が続く | 残便感がある | 便に血が混じる |
その他
肛門のかゆみ | 肛門周辺の湿疹 | 肛門から粘液が出る |
日帰り手術について
これまでに2400件を越える日帰り手術を行っています。
術後の痛みが自宅療養可能なものが前提となるので程度の重い手術は適応になりません。
目安としては2か所までの痔核手術 軽症の痔ろう根治術 が主な対象となります。
手術時間で考えると概ね15分以内が無理のない日帰り手術の範囲と考えています。
治療後の自宅安静の日数などは手術内容によって異なりますので一概には言えませんが概ね3-4日の安静がとれるほうが良いと思います。
脊椎麻酔で治療を行います。そのため体の大きな方(BMI 30~)の治療はできない場合があります。
下記のようなケースは連携病院へ紹介いたします。
- ・3か所以上の切除を要する痔核根治術
- ・高度な痔ろう
- ・70歳以上の高齢者の手術
- ・体格の大きな方(BMI 30以上)
ALTA注射治療(4段階注射法)について

2005年から健康保険で実施可能になった注射による内痔核の治療法です。
滋賀県内ではあまり普及していませんが 当院ではこれまでに700件の実績があります。治療後の合併症リスクが少ないため ALTA注射治療については70歳以上でも可能です。
ALTA(硫酸アルミニウムカリウム水和物・タンニン酸)という薬剤を痔核に注射し、痔核を硬化・縮小させる治療法です。
従来の外科的手術に比べて、術後の痛みがかくだんに少なく体への負担が少ないこと 術後の合併症が少ないため高齢者にも日帰りで実施可能です。
術後の社会復帰も早く 通院回数も 2回程度で済みます。
ただしALTA注射治療は、すべての患者さんに適しているわけではありません。 高度の脱肛の場合は短期間で再発する場合もあります。
また妊娠中の方、血液透析を受けている方などには実施できません。 ALTA治療の適応については 受診されてから判断いたします。